2020 SL1
2020 SL1 | |
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仮符号・別名 | P116Atg[1][2] |
見かけの等級 (mv) | 23.6 (現在)[3] 22.3 (発見時)[4] |
分類 | アポロ群[5] 地球近傍天体[5] 潜在的に危険な小惑星[5] |
発見 | |
発見日 | 2020年9月18日[4][6] |
発見者 | パンスターズ[4][6] |
発見場所 | ハレアカラ天文台[4][6] |
軌道要素と性質 元期:2020年5月31日(JD 2459000.5)[5] | |
軌道の種類 | 楕円軌道 |
軌道長半径 (a) | 2.515 au[5] |
近日点距離 (q) | 0.9091 au[5] |
遠日点距離 (Q) | 4.121 au[5] |
離心率 (e) | 0.63856[5] |
公転周期 (P) | 3.99 年[5] |
軌道傾斜角 (i) | 13.764°[5] |
近点引数 (ω) | 331.910°[5] |
昇交点黄経 (Ω) | 275.182°[5] |
平均近点角 (M) | 34.497°[5] |
最小交差距離 | 地球:0.04732 au[5] |
物理的性質 | |
平均直径 | 0.9–2.0 km (アルベドを0.05〜0.25と仮定)[7] |
絶対等級 (H) | 17.353±0.567[5] 17.1[6] |
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2020 SL1は、ハワイのハレアカラ天文台で行われたパンスターズの観測で発見されたアポロ群の地球近傍小惑星である。推定直径は0.9–2.0 km (0.56–1.24 mi)。2020年に発見された最大の潜在的に危険な小惑星である[8]。
発見
[編集]2020 SL1は、2020年9月18日にハワイのハレアカラ天文台で行われたパンスターズの観測で発見された。最初に観測されたとき、見かけの等級が22.3でさんかく座の方向に存在していた[4]。2020 SL1は、地球から1.94天文単位 (290,000,000 km; 180,000,000 mi)離れた位置にあり、毎分0.56秒角の速度で移動していた[9]。
その後、2020 SL1は小惑星センターのNEOCPにP116Atgとして記載された[2]。フォローアップ観測がH21の観測所で実施され、以前に2020年8月28日と9月17日に観測されたレモン山サーベイ(G96)のデータで確認し、2020年9月19日に2020 SL1として公表された[6]。
2020 SL1は2012年11月から2015年1月までのパンスターズのいくつかの以前の観測、およびレモン山サーベイの2012年10月の観測で特定されている。2008年10月25日からの3つのスローン・デジタル・スカイサーベイの画像で、最も初期の既知の観測が特定された[6]。
軌道と分類
[編集]2020 SL1の公転周期は約3.99年で、平均距離は2.52天文単位である。その軌道は0.64の高い離心率をもち、黄道面に対して14°傾いている。太陽からの距離は近日点で0.91天文単位、遠日点は4.1天文単位で、地球と火星の軌道と交差している[5]。地球の軌道と交差していること、軌道長半径が1天文単位より大きいことから、2020 SL1はアポロ群に分類されている。
2020 SL1の軌道は、12年以上の長い観測期間を持ち、不確定パラメータ1で明確に定義されている[5]。サイズが大きく、最小交差距離が小さいため、潜在的に危険な小惑星に分類されているが、今後200年間は0.1天文単位 (15,000,000 km; 9,300,000 mi)より近い距離で地球に接近することはない。過去200年間で2020 SL1が地球に最も接近したのは、1972年7月10日で、地球から0.073天文単位 (10,900,000 km; 6,800,000 mi)離れた距離を通過した[5]。
物理的特性
[編集]直径とアルベド
[編集]絶対等級17.35に基づいて、2020 SL1の幾何アルベドがそれぞれ0.25と0.05の場合、直径は0.9〜2.0キロメートルとなる[6][7]。これは、2020年に発見された潜在的に危険な小惑星の中では最大であり、絶対等級17.8の2020 QF6がそれに続く[8]。
脚注
[編集]- ^ “2020 SL1”. NEO Exchange. Las Cumbres Observatory (19 September 2020). 19 January 2021閲覧。
- ^ a b Gray, Bill (19 September 2020). “"Pseudo-MPEC" for P116Atg”. Project Pluto. 19 January 2021閲覧。
- ^ “2020SL1”. Near Earth Objects – Dynamic Site. Department of Mathematics, University of Pisa, Italy. 19 January 2021閲覧。
- ^ a b c d e “MPEC 2020-S98 : 2020 SL1”. Minor Planet Electronic Circular. Minor Planet Center (19 September 2020). 19 January 2021閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r “JPL Small-Body Database Browser: 2020 SL1”. Jet Propulsion Laboratory. 19 January 2021閲覧。
- ^ a b c d e f g “2020 SL1”. Minor Planet Center. International Astronomical Union. 19 January 2021閲覧。
- ^ a b Bruton, Dan. “Conversion of Absolute Magnitude to Diameter for Minor Planets”. Department of Physics, Engineering, and Astronomy. Stephen F. Austin State University. 19 January 2021閲覧。
- ^ a b “JPL Small-Body Database Search Engine: PHAs and H < 18 (mag)”. JPL Solar System Dynamics. Jet Propulsion Laboratory. 19 January 2021閲覧。
- ^ “2020SL1 Ephemerides”. Near Earth Objects – Dynamic Site. Department of Mathematics, University of Pisa, Italy. 19 January 2021閲覧。
外部リンク
[編集]- "Pseudo-MPEC" for P116Atg、Project Pluto、2020年9月19日
- 2020 SL1 - NeoDyS-2, Near Earth Objects—Dynamic Site
- 2020 SL1 - ESA–space situational awareness
- 2020 SL1 - JPL Small-Body Database